静岡市でマンモグラフィによる乳がん検診と
自己検診の普及に力を入れています
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だから、比較をするわけですから、熱心な方がいて、「いつも触ってますか」「ええ、毎日触ってます」と言う方がおられる。
これ、やめてください。要するに、違いがわからないんですね。
毎日の変化は微々たるものです。例えて言うと、いつも見ている内孫の成長はわからないけど、たまに来る外孫の成長がわかるっていうのと同じような理屈です。
孫をがんに例えて悪いですけれども、孫なら「大きくなったね」でいいんですけれども、がんが大きくなったねじゃ困るわけです。
さっき言った命にかかわってくることになりますので、年に一遍、孫が来るっていうことじゃ困ります。孫はいいんですけど、がんだったら困るわけです。だから、いい間隔で触ってもらう。
さっき言ったように、触りすぎは余計わからなくなることがありますので、適度な間隔。これを大体月に一遍ぐらいだと思ってください。どんなに心配で触りたくても、月に二遍まで。だけど二遍は要らないです。
1回でいいですから、それを十分時間をかけて、しっかり覚えていただく。そういうことを、3つの検査をやった人にも勧めてます。
で、もうお乳のがんは自分で見つけると思ってくださいと申し上げてます。ここに来るのは、触ってわからないないのを、ないかどうかをチェックするということの意味で来てもらってる。
あとは自分で見つけるつもりでやってください。
急に大きくなるやつなんていくらでもありますし、実際、先日、某病院の先生と話していて聞いたんですけれども、前の年に、さっき言ったマンモグラフィーを撮っても、何も症状っていうか、様子がわからなかった人が、1年後マンモグラフィーを撮ったら、こんな大きいのがあったと。そういうものもあります。
いろんなのがありますけれども、とにかく早く見つけるに、やっぱり途中触ってなきゃだめですね。検診と検診の間に見つかる乳がんも結構あるんです。
結構とは言いませんけど、ある程度の確率であるわけです。そういうのを中間期乳がんと言う専門用語まであるくらいですけれども、そういうものを早く見つけるというつもりでやっていただきたいということですね。
で、それがひいては自分や家族の運命にかかわってくることになりかねませんので、ぜひそれをよく覚えていていただきたいというふうに思います。
月に一遍と言いました。月に一遍、どういう形でやっていただくか。
若くて生理が順調な方、そういう方は大抵皆さん経験あると思いますが、生理前に張って痛いとか、生理前から生理の初めにかけて張って痛いとか、そういうころよりも、しぼんでいるときのほうがわかりやすいという意味で、大体生理が済んで4、5日以内ぐらい。
そのころに毎回触っていただきたいと思います。
とりあえず医者に行ったり、検診のときには、関係なしに行くことも多いわけですけど、いいんですけれども、そのときにはとにかく触ってもらって、あとはそういう時期に触ってて、そうすると大体月に一遍いい間隔になります。
そういう形でやっていただく。定期的にやるようにしないと忘れちゃいますので、そうやって、やっていただきたいです。
もともと生理がバラバラ、まばらな方、生理不順の方とか、あとは閉経が近くなってきて、生理がまばらになった方、またはもうあがってしまって生理の関係ない方、こういう人たちは月に一度、お乳を触る日というのを決めてください。
結構ここで皆さん笑われるんだけれども、これ、大事なことです。
そこのぐらい決めとかないと、続かないんです。さっき言った続くためのことなんですけど、続けてやるためのことです。
とにかく日を決めると。お乳を触る日と決めてもらう。で、覚えやすいように、例えば毎月1日とか、自分の誕生日の日とか、何か覚えやすい日を決めてください。
この間聞いたら、そうやって決めてますって、お店やってる方が、いつも月締めの会計の締めのときに忘れないようにやってるとか、何でもいいんです。
とにかく月に1日、日を決めてもらってですね、ただ決めても忘れますので、きょうまず帰ってやってもらいたいことは、うち帰ってカレンダーありますよね。
カレンダー、例えば1日に決めたら、残りの10月、11月、12月、3つありますので、1日なら1日のところへ赤丸つけて、「お乳」って書いておいてください。それを見ながら忘れないようにやってもらうと。
もう1つ。ただ、それでも見なきゃお終いなもんですから、さらに加えてやってもらいたいのは、人と一緒にやってもらうってことですね。
例えば、娘さんやお母さん、姑さん、別に遠くにいる人だって電話で言えばいいわけですから、そういう身内の方ですね。それから仲間に入れてあげてほしいのは、おばあちゃんですね。
年食ったからもう関係ないんだわってこと、ないんです。
今、私、木曜日ごとに県立がんセンターで、長泉でできた県立がんセンターに手術でお手伝いに行ってるんですけれども、そちらでちょっと前にやった人は86歳という人がいました。
で、私が済生会にいたときに聞いている話では、95歳と91歳という人は全身麻酔で手術をやりました。
で、数年前に僕の後輩の先生がやられた手術は、局所麻酔ですけど、102歳です。
退院のときは103歳になって帰られましたけど。そういう人もおります。
必要があるから手術をやったわけで、そういう年になっても乳がんで手術することはあるってことも。ですから、おばあちゃんも仲間に入れてもらって、みんなで。
それじゃあ、下は何歳からやったらいいかって話になりますけれども、僕は大体30の声が聞こえてきたら、少なくともやってください。
先生によっては二十歳過ぎたら乳がん年齢だから、二十歳過ぎたらやれっていう先生もいます。
ただ二十歳前半は結構少ないです。まあ、少なくとも30の声が聞こえ出したら、もう一緒にやらせてください。もし娘さんなんかがもしみえたら。
そういう形でやっていただいて、それ以上、あとは死ぬまでやってくださいというようなもんです。
年齢に制限はないということですね。ただ一番多いのは、40、50、60代になりますので、その辺の人は特に注意しなきゃいけないんですけども、そういう形でみんなでやってもらうと。
お友達と──うちの中に女の人、私一人だけだったら、あとは友達と一緒にやればいいです。
友達のいない人まではちょっと面倒見きれませんけれども、あとはだれかと見つけて、ちゃんと一緒にやってもらう。
お互いに触り合う必要はないんですよ。お互いに声をかけ合って、今月やったかねっていうふうに形で言いっこしてもらう。そうすると自分も忘れないし、大事な人たちがもし見つかったときに、ボーッとしていて見つかる半分の大きさで見つかってる可能性が高くなってくるわけです。
それが大事なんで、ぜひ人と一緒にやってくというのをお勧めします。で、そういう形で、とにかく続けるってことですね。月に一遍続けるっていう形をやっていただきたいです。
あとはですね、そういうことを、その3つの検査をやった人に対しても言います。
が、きょうは触るだけの検査です。だから、これだけでいいとは言いませんが、やらんよりはましな検診なんです。
そのぐらいの検診です、はっきり言うと。
で、ただですね、私が1年間回って、私やもう一人の先生なんかが1年間回ってですね、済生会で年に3,000人を超える人がこういうところで検診を受けてもらっていますけども、その中で4、5人手術になるんです。
ほかの病院でやってる人も入れるともうちょっと多いかもしれません。
大体視触診だと1,000人やると一人ぐらい見つかると言われてますけれども、それに比べてはちょっと成績はいいんだろうと思いますけれども、実際そういう人も、結構な人は、そこのきょうの自覚症状というところに大抵、皆さん丸つけてもらったと思いますけど、上の3つですね。特にちゃんとつけておいてください。
痛み、しこり、分泌物、ここに丸をつけて、大抵これが全部なしでも、ちょっと気になったら一応来てくださいって形で調べた中から手術する人がですね、年間少しいるんです。
中には、気になってて来て、そういう人は本当は検診じゃなくて診療としてもう病院に来てもらいたい人なんですけれども、そういう人もいないわけじゃないですけど、ほとんどの人は自分では気がついてなかった。
そういう人にとってはやらんでもいい検診どころか、やったために命にかかわる形が左右されたかもしれない。よかった。なったことはいいことじゃないですけども、早く見つかったという意味で、非常によかったという形になります。
実は1、2年前、ここの会場でチェックをした方も手術をしました。
もちろん今、元気で通っておられますけれども、そういう人もおります。ただ、そういう人はごく一部なんですね。あとの人は、ほとんどの人は、異常なし、丸がつくわけです。中には、要精検に丸をつける人がいます。
そんなことを聞くと、要精検に丸がつくと、もうあたふたしちゃうんです。そこまであたふた慌てなくてもいいです。要精検ってどういう意味かってのは、がんがありそうだっていう意味じゃなくてですね、がんを否定できないような、ちょっと気になる感じがあるかもしれんということですね 。一応どうかなって思ってるのは、みんな要精検につけるんです。ただ、実際来てもらって調べると、そのほとんどの人が乳腺症で、一部が硬くなっただけという方が圧倒的に多いです。
だから大慌てして、きょうすぐに飛んでくることはないですけれども、そんなに長く、半年も、1年もほかっておかずに、来てちょうだいよ、しっかり調べていきましょうっていう形です。で、だた、その中からたまにそうやって手術になる人もいるんだということは頭に隅に置いておいて、無視しないようにってことですね。いうことです。
それから、要精検ですね。要精検じゃなくて、異常なしにつく方。これをどういうふうに受け取っていただくか。最初に言ったように、乳がんがないという意味ではないということはよく知っておいてもらうのはそうですけど、じゃあ、どういう意味でかと言うと、乳がんを一生懸命やってる人間が来て、触ってみて、乳がんを強く疑うものはなさそうですよというのがわかった。そういうふうに受け取ってください。そういう状況がわかったということをですね、さっき言ったように、3つの検査はやってないですけれども、そういうことがわかったということを今夜中に触って覚えちゃってください。