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​HOME > 乳がん自己検診 > 婦人検診バスでの乳がん検診に関する講話<第四部>

触り方を言うと、さっき言ったように、皮と脂を落としてその乳腺を触るわけですけれども、お風呂入っているときにやっていただきたいと思います。
お風呂で石けんをつけて、手をヌルヌルにして、それでよく左手でもいい、右手でも、左手でもっていう形で触ってもらいます。
おっぱいがこういうふうにありますと、ここにこういうふうな形で、指先で触るんじゃなくて、この湾曲に沿ってペタッとくっつけてもらって、この指の腹で面をつくって、面で触ってもらう。それで、ただ特に外上の分厚いところはですね、普通に触るだけじゃ表面しかわかりません。
軽く触って表面、強く触って奥のほう。で、深さに対応してですね、強弱をつけて触ってもらう。これも自己検診のポイントだと思ってください。
そういう形でやってもらいます。
石けんでヌルヌルしながら、十分に。触り方は検診するところに紙がありますので、それを持っていってもらって、参考にしてもらえばいいと思いますけれども、そういう形で、立ったり座ったりいろんな格好をして、ヌルヌルにしてよく触って、さっき言ったように山あり谷ありの地図を描いてもらうっていう形になります。で、ついでにわきのほうに手を滑らして、わきの下のところに硬いリンパ腺の腫れがないかとか、そういうのをチェックしてください。

あとは、お風呂から出たら、鏡の前で自分のお乳を見てもらう。
乳首が左右対称になっているか。片っ方どっちか向いちゃってないかとか、引っ込んでないかとか、そういうのを見てもらうということです。
それから、手を上げたり下げたりしながら、皮のところへ、皮膚のところにえくぼができてないかっていうのを見ます。
その乳首の辺からえくぼができるっていうのは、みんな奥からがんが引っ張って出てきている変化の可能性がある。そうじゃない場合もありますけれども、そういう可能性があるということでチェックになります。
そういうのを見ていただく。触るだけじゃなくて、そういう見ることもやる。そういうことだから、視触診というのはそういうことなんですけど、見て触ってという形。で、それでいいかってこと、それだけじゃもったいないんで、今度はその後、お布団入って寝る前、横になった格好でももう1回やってください。

きょうは、一人頭そう大した時間かけれませんけど、自分でやるときはですね、うんとこさ時間かけてください。
月に一遍でいいですから、そうやってうんと時間かけて、しっかり触って、きょうのうちにその乳腺を丸ごと頭の中に入れて、基本形として覚えちゃって、あとはさっき言ったように月に一遍ぐらい比べてて、それでいつもと違うかなと気になったら、すぐ来てください。さっき言ったような、3つの検査なんかをしながら調べます。
それで問題なさそうだなと思ったら、安心するんじゃなくて、そうやって調べたんでも、よさそうだっていうのは、こういうのがあったら、もう1回触ってもらってください。
きょうの触診だけの検診は、そうやって自己検診やるのは、最低限のことだと思っています。
本当はさっき言ったように、ちゃんと3つの検査を受けた上でやるのが一番いいですが、少なくとも最低限そういうきょうの検査の結果を生かして、これからの自己検診に結びつけてもらうという形をしてもらいたいと思います。
で、そういう形で月に一遍やってもらうと。で、何にもなくても1年後にはこういう形で検診、最低限ですね、できればそういうさっき言ったような3つの検査を受けるような形でやってもらえば、一番安心かなと思います。
そういう形でやってもらいたいなというふうに思ってます。そうすれば、そんなひどい状況で見つかるって可能性はかなり。中にはわかりにくくてですね、触ってわかんなくても、結構な大きさになってたりすることもあります。
ただ、そうやって触っていれば、そんなひどくなって見つかる可能性はかなり低くなるはずですから、ぜひそういう形をやっていただきたいなと思うのが一番のお願いです。
そういう話をして、きょう聞くとですね、やっぱり三月坊主だって、やる前に聞くと謝ってくれる方がいるんですけど、僕に謝ってもらってもね、僕は困らないんです。困るのは、自分と家族です。その辺をよく認識していただいて、わかってもらって、ちゃんと自己検診を実行して、続けるという形がやっていただきたいと思います。

あとはさっき言ったように、乳がんというのは、皮と脂の下の乳腺にできます。
乳房、お乳というのは千差万別です。大きい人もいれば、小さい人もいる。
大きい人は昔それで得したかもしれませんけれども、こと乳がんを見つけることについては損です。ペッチャンコの人がずっと得なんです。変なことをしていつも怒られるんですけど、乳がんをビー玉としますと、その上にハンカチ1枚載せて触るのと、座布団3枚載せて触るのと、わかりようが違うと思うんです。で、座布団3枚の中でも、一番上に載っかってるか、一番下に隠れてるか、それで全然違うわけです。
そういうのでもやっぱり写真とか超音波をやるとわかることがあります。
ですから、そんなに大きい病気だったら、一遍調べてみようかなって気になったら、また言ってくださればですね、そういう形でちゃんと調べることもしますので、言っていただきたいと思います。
いろんなところ、そういうことを調べられる病院、増えてきていますので、どちらでもいいですが、とにかくしっかりやった上で  やるのが一番いい。その辺をよく知っておいてください。

あと1つ、お断りしておかなきゃいけないことがあるんですけれど、今日そうやって触診をした後で、最後にギューッと乳首のあたりをつまみます。痛いですわね、つまめば。痛いのが嫌な人は言ってください。

やりませんが、何のためにやるかってことなんです。触るだけの検診のときにですね、触ってもわかんないようなやつを見つける1つの方法としてあるのが、そのギュッと絞って、乳首から何か出ないかっていうのを乳頭分泌というんです。ミルクみたいのが乳首の真ん中から出るときはそう気にしなくていいんですけれども、1つの穴からですね、血の混ざったもの、要するに赤いもの、黒いもの、茶色いもの、こういうものが出るときはちょっと注意してもらわなきゃいけない。

ただ、そういうのがあったからって言って、自分で見たときにあったからと言って、ほとんどは乳管内乳頭腫っていう両性の腫瘍か乳腺炎の一部で出ているだけのことが多いです。ただ、中にはごく初期のがん、触れないようながんが出しているときもあります。そういう面で早期発見に役立つことで、そういう形をやるんですけど、また、ひどいがんでも出ることもあります。

ただ、とにかくがんで出ている可能性もゼロじゃないものですから、そういうことがあったら調べたほうがいいっていう意味でやります。これ、何もお断りしないで、いきなりギュッとつかんだら、痛いね、この医者、何するんだってことになるんで、最初にお断りをするんですけど、そういう意味でやらせていただくってことを理解しておいていただきたいと思いますね。

あとは、もし心配なことがあったら、やってるときにお聞きしますので、遠慮なく聞いてください。
わかる範囲でしか答えられませんけれども、何かありましたら、いつでも相談に乗りますので。
では、そういう形で今からお乳の検診、やらせていただきます。くれぐれもその自己検診が大事だってことを覚えて帰っていただければいいなと思います。

ここに来ている人はまだ関心がある人なんです。来てない人が多い。

このクリーム色の市のはがきが来ても、大抵ごみ箱にいく人が多いんです。
そういう中で来てくれて、少し関心がある方だと思ってますので、できたらそういう話をですね、自分だけのところに取っとかずに、お友達とかみんなに教えてあげてください。
それで、みんなでそういう自己検診とか、そういうお乳に対する関心を持ってもらうっていう形を進めてもらいたい。そういうふう動けばですね、市のほうも、僕らでも検診とかも推進する力にも、皆さんの力で、動きで加速することがあります。そういう形で、ぜひ皆さんでやっていただくってことをお願いしておきたいと思います。

じゃあ、長くなりましたけど、今からやりますので、よろしくお願いいたします。

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